予防接種について
インフルエンザ、新型コロナウイルス、帯状疱疹など各種の予防接種を行っています。
原則、予約制です。(インフルエンザは当日でも接種可能です。10月~2月のみ)
ご予約、お問い合わせはお電話でお願いします。
当院は、新宿区の予防接種委託医療機関です。
65歳以上の方の定期接種(インフルエンザなど)は、費用の助成制度があります。
小児の予防接種は行っていません。
接種可能なワクチン
予防接種ワクチンの料金一覧(税込)
予防接種項目 | ワクチン名 | 自費金額 |
---|---|---|
インフルエンザ* | インフルエンザHAワクチン | 3,500円 |
肺炎球菌* | ニューモバックス(23価) | 7,500円 |
プレベナー(13価) | 11,000円 | |
帯状疱疹* | シングリックス | 22,000円 |
水痘・帯状疱疹* | 乾燥弱毒性水痘 ワクチン |
7,500円 |
麻疹・風疹 | ミールビック | 8,500円 |
ムンプス (おたふくかぜ) |
乾燥弱毒生 おたふくかぜ ワクチン |
5,500円 |
A型肝炎 | エイムゲン | 7,500円 |
B型肝炎 | ビームゲン (0.5ml) |
5,500円 |
予防接種が受けられない方、注意が必要な方
- 発熱(37.5℃以上)のある方
- 急性疾患を罹患している方
- 心臓病、腎臓病、肝臓病、血液の病気などで治療中の方
- 妊婦は生ワクチンの接種はできません(麻しん、風しん、おたふくかぜ、水痘など)
- ワクチンに含まれる成分(卵、抗生物質、安定剤、添加剤など)のアレルギーがある方
- 予防接種後に発熱、発疹、蕁麻疹などアレルギー症状が出たことがある方
- けいれん発作、ひきつけを起こしたことがある方
- 未熟児で生まれて、発育が悪い方
- ご自身および近親者が免疫不全と診断されている方
ワクチンについてもっと知りたい方へ
ワクチンについて
商品名:インフルエンザHAワクチン®(化血研、ビケン、生研、北里第一三共、フルービック など)
予防できる病気 | インフルンザ |
ワクチンの種類 | 不活化ワクチン |
定期/任意 | 定期接種
(65歳以上および60~64歳で基礎疾患のある方) ※助成額は地域によります |
任意接種 (生後6ヶ月未満の乳児と上記を除く全ての方) | |
接種回数 | 1回または2回(年齢による:表1参照) |
接種量 | 0.25~0.5ml(年齢による:表1参照) |
接種間隔 | 2回接種の場合は2~4週間以上あけて |
費用 | 1回約3,000~5,000円(施設により異なる) |
ワクチンの効果
インフルエンザワクチン接種の主な効果は重症化の予防です。
ウイルスを吸い込んだ後に発病する確率を減らす効果もありますが確実ではなく、年度によっても変動します。これは、毎年の流行株を予想してワクチン(A型2種類B型2種類の4価ワクチン)を製造するためです。
インフルエンザが重症化しやすいのは乳幼児、高齢者、基礎疾患を持つ患者さんですが、こうした方々だけでなく、その周りを取り囲む小児・青年・成人たちもワクチン接種を含めた予防措置を行いインフルエンザを防ぐ壁となることで彼らを守ることにつながります。
どんな人にお勧め?
生後6か月以上のすべてのひとに接種することをお勧めします。
また、上記の重症化リスクのある人たちをはじめとして下記の人たちは接種の優先度が高い人としてCDC(米国疾病予防管理センター)では推奨しています。
- 生後6か月~5歳未満の乳幼児、50歳以上の成人
- 基礎疾患のある人(慢性呼吸器疾患、心疾患、腎疾患、神経疾患、血液・代謝性疾患※喘息・糖尿病を含む)、免疫不全のある人(HIV感染者を含む)
- インフルエンザ流行期に妊娠中または妊娠予定の人
- アスピリンまたはサリチル酸含有薬を服用中またはライ症候群発症リスクのある小児
- 長期療養施設に入所中の方
- 上記リスク患者を取り囲む人(医療従事者、上記患者の介護者や保護者、家族など)
接種スケジュール作成のポイント
毎年流行するピークの時期は異なりますが、おおよそ12~3月に流行するため、10~11月頃の接種がおすすめです。毎年流行する型が異なるため、毎年接種することをお勧めします。
ワクチンの副反応
ワクチン接種による一般的な副反応以外に、インフルエンザワクチンに特異的な副反応報告はありません。
ワクチンの禁忌
インフルエンザワクチンによるアナフィラキシーの既往のある方は禁忌です。また、インフルエンザワクチン接種後6か月以内にギラン・バレー症候群を発症したことがある方は、接種は禁忌ではありませんが、注意が必要です。主治医にご相談ください。
その他、以前はワクチンの製造過程で卵白成分が使用されていたことから、卵アレルギーがあると接種できないといわれていましたが、2011年にACIP(米国予防接種諮問委員会)より、じん麻疹が出る程度の卵アレルギーでは問題なく安全に接種が可能と明言されました)。2016年には重症の卵アレルギーのある人もアレルギー対応ができる医療機関であれば接種可能と、適応が拡大されました)。重症の卵アレルギーのある患者さんは念のため主治医にご相談ください。
表1:年齢別の接種量と回数の違い
年齢 | 接種量 | 接種回数 |
---|---|---|
生後6ヶ月〜3歳未満 | 0.25ml | 2回 ※ |
3歳〜13歳未満 | 0.5ml | 2回 ※ |
13歳以上 | 0.5ml | 1回 |
肺炎球菌ワクチン(23価)について
商品名:ニューモバックス®NP
予防できる病気 | 肺炎球菌感染症 |
ワクチンの種類 | 不活化ワクチン |
定期/任意 | 定期接種: これまでにこのワクチンを接種したことがなく、以下①②にあてはまる人は定期接種として1回接種できる ①2023年度末までに65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳になる人。 ②60〜64歳で、心臓、腎臓、呼吸器の機能に障害があり、身の回りの生活が極度に制限されている人。 ヒト免疫不全ウイルス(HIV)で免疫機能に障害があり、日常生活がほとんど不可能な人。 |
任意接種:
|
|
接種回数 | 1回 |
接種量 | 1回0.5mlを筋肉内または皮下に注射する |
接種間隔 | 5年以上の間隔をあけて接種可能(任意接種) |
費用 | 定期接種:1回 0〜5,000円(自治体により異なる) ※市民税非課税世帯や生活保護受給者は接種費用免除の場合がある 任意接種:1回 約7,500〜9,000円(施設により異なる) ※脾摘患者は保険適用 |
ワクチンの効果
23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン(PPSV23)は、肺炎球菌の100種類の血清型のうち、23種類を含みます。
肺炎球菌感染症が重症化すると髄膜炎(ずいまくえん)や菌血症(きんけつしょう)などをひきおこし、侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)と呼ばれます。このワクチンの一番の目的はIPDの予防です。
国内の成人のIPD調査(2013年〜2017年)では、PPSV23接種による、PPSV23に含まれる血清型が原因のIPDの予防効果は42.2%でした(年代別では、20〜64歳で59%、65歳以上で39.2%)。
また、国内の65歳以上を対象とした研究(2011年〜2014年)では、5年以内のPPSV23接種によって「すべての肺炎球菌による市中肺炎」を27.4%、「ワクチン血清型の肺炎球菌による市中肺炎」を33.5%予防したと報告されています。
PPSV23初回接種後の予防効果は3~5年で低下するとの報告もあり、わが国では初回接種後5年以上あければ2回目の接種(任意接種)をすることができます。
ただし、PPSV23の再接種(2回目以降)の実際のIPD予防効果についてはエビデンスがはっきりしておらず、さらなる報告が待たれます。
どんな人にお勧め?
- 65歳以上の高齢者:2023年度までは、65歳から5歳毎に初回のみ定期接種の対象となります。(2024年度以降は、65歳になる年度に定期接種として1回接種できる見込み)
- 脾臓を摘出した人:肺炎球菌による感染症の発症予防として保険適用されますが、より確実な予防のためには摘出の14日以上前までに接種を済ませておくことが望ましいです。
- 脾機能不全(鎌状赤血球など)の人
- 次の基礎疾患のある人:心臓や呼吸器、肝臓の慢性疾患、腎不全、糖尿病、慢性髄液漏、アルコール依存症など。ご本人と医師との話し合い(共有意思決定)に基づいてワクチン接種することを検討。
- 免疫不全状態の人:ステロイド、抗がん剤、免疫抑制剤、生物学的製剤など治療中、固形がん、人工透析、自己免疫性疾患、血液幹細胞移植後など。ご本人と医師との話し合い(共有意思決定)に基づいてワクチン接種することを検討。
- 免疫抑制作用がある治療が予定されている人:治療開始の14日以上前までに接種を済ませておくことが望ましいです。
接種スケジュール作成のポイント
初回接種後、5年以上あければ2回目の接種をすることができますが、2回目以降の効果についてはエビデンスがはっきりしていません。
高齢者や上記のハイリスク者に対する13価または15価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV13、プレベナー13®またはPCV15、バクニュバンス®)と23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン(PPSV23、ニューモバックス®)との連続接種について、日本呼吸器学会/日本感染症学会/日本ワクチン学会・合同委員会の「65歳以上の成人に対する肺炎球菌ワクチン接種に関する考え方(第4版 2023-3-24)を公表しています。
PCV13/PCV15接種とPPSV23接種の間隔は、その安全性と両ワクチンに共通する血清型特異抗体のブースター効果が確認されている1~4年以内に接種することが推奨されています。
上記の「考え方」では、PPSV23未接種者とPPSV既接種者に分けて指針を示しています。
PPSV23未接種者に対して:①まず定期接種としてPPSV23の接種を受けられるようにスケジュールを行い、②PPSV23とPCV13またはPCV15の両方の接種をする場合には①を勘案しつつPCV13/PVC15→PPSV23の順番で接種し、PCV13/PCV15接種後1年~4年以内にPPSV23を接種することが適切と考えられています。
PPSV既接種者に対して:PPSV接種後、1年以上の間隔をおいてPCV13/PCV15を接種することも考えられます。PCV13/PCV15接種後にPPSV23の再接種をする場合には1年~4年以内が適切と考えられています(PPSV23どうしの再接種間隔は5年以上が必要)。
最終的には、ご本人と医師の話し合い(共有意思決定)にもとづいてスケジュールと決定することが大切です。 詳細は「65歳以上の成人に対する肺炎球菌ワクチン接種に関する考え方(第4版 2023-3-24)」をご参照ください。
ワクチンの副反応
ワクチン接種による一般的な副反応以外に、肺炎球菌ワクチンに特異的な副反応報告はありません。
皮膚浅くに接種すると、接種後に皮膚のびらんや潰瘍が生じる報告がありますので、深めの皮下接種または筋肉内注射を推奨します。
ワクチンの禁忌
2歳未満の人は禁忌です。そのほか、PPSV23による強いアレルギー症状(アナフィラキシーなど)を起こしたことがある場合以外に禁忌はありません。
帯状疱疹ワクチンについて
当クリニックでは、帯状疱疹ワクチンの接種ができます。
帯状疱疹は、高齢者を中心に深刻な症状を引き起こすことがあります。ワクチンの接種により発症リスクを減らし、重症化や後遺症の予防にもつながります。
ご希望の方は、お電話でのご予約をお願いいたします。新宿区にお住まいの方で助成対象の接種票をお持ち方はご持参ください。
帯状疱疹の発症を予防できるワクチンとしては、生水痘ワクチンと帯状疱疹ワクチンの2種類があります。
弱毒性水痘ワクチン | シングリックス | |
---|---|---|
ワクチンの種類 | 生ワクチン | 不活性化ワクチン |
接種回数 | 1回/皮下注射 | 2回/筋肉注射 2か月間隔で接種 |
発症予防効果 | 60歳以上で51.3% | 50歳以上で97.2% 70歳以上で97.9% |
神経痛予防効果 | 66.50% | 88.80% |
長期予防効果 | 8年目で31.8%まで低下 | 10年後でも80%超持続 |
副反応 | 局所反応・水痘様発疹 | 局所反応・筋肉痛(40%) 発熱(18%)と多め |
接種してはいけない方 | 妊娠していることが明らかな方 免疫を抑える治療をしている方など (生ワクチンのため対象者が多い) |
アナフィラキシーのある方 明らかな発熱の方 急性疾患で治療中の方 |
自費 | 7,500円 | 22,000円 |
新宿区公費対象の方 | 4,000円 | 10,000円/2回 |
対象者 | 50歳以上 | 50歳以上 |
水痘ワクチン(生ワクチン)について
ワクチンの効果
乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」自体の帯状疱疹予防に関するデータはありませんが、同じOka株を元に作成されたほぼ同等のウイルス力価であるZOSTAVAX®のデータがあります。60歳以上を対象とした研究では、接種後3.12年間で帯状疱疹発症が51.3%減少、帯状疱疹後神経痛(PHN)発症が66.5%減少しました。50〜59歳を対象とした別の研究では、帯状疱疹の発症予防効果は69.8%でした。効果の持続期間を調べた研究においては、ワクチン接種後1年以内の帯状疱疹発症予防効果は68.7%でしたが、接種後8年目では4.2%まで低下していました。
どんな人にお勧め?
帯状疱疹予防として、50歳以上の水痘にかかったことがある人や帯状疱疹にかかったことがある人に1回の接種をお勧めします。
接種スケジュール作成のポイント
50歳以上の成人に1回接種。
ワクチンの副反応
帯状疱疹予防目的の臨床試験では副反応は50.6%に認められ、注射部位紅斑(44.0%)、注射部位そう痒感(27.4%)などの局所反応が主であり、重篤な副反応は認められませんでした。
ワクチンの禁忌
- 水痘ワクチンによる強いアレルギー症状(アナフィラキシーなど)を起こしたことがある人
- 妊娠していることが明らかな人
- 明らかに免疫機能に異常のある疾患を有する人、および免疫力抑制をきたす治療を受けている人
なお、ワクチン接種後2か月間は妊娠を避けてください。
帯状疱疹ワクチン「シングリックス®」について
ワクチンの効果
シングリックス®の2回接種の効果については、臨床試験において、帯状疱疹の発症予防は50歳以上で97.2%、70歳以上で89.8%と高い有効性を認めました。帯状疱疹後神経痛(PHN)の発症予防についても、50歳以上で100%、70歳以上で85.5%の減少率を認めました。シングリックスの有効性ついては追跡調査が行われていますが、2022年10月に、ワクチン接種後少なくとも10年間は予防効果が持続することが確認されました。
どんな人にお勧め?
帯状疱疹予防の目的では水痘ワクチン(生ワクチン)も効果がありますが、生ワクチンは免疫抑制状態のひと(免疫機能に異常をきたす疾患を有する人(HIV感染症など)、および免疫力抑制をきたす治療を受けている人は接種できません。そのため、生ワクチンを接種できない免疫抑制状態のひとは、帯状疱疹予防に不活化の帯状疱疹ワクチン(シングリックス®)を接種します。
また、帯状疱疹は約6.4%に再発が認められるため、帯状疱疹にかかったことがあるひとの再発予防としても有効です。
接種スケジュール作成のポイント
1回目と2回目の間隔:2か月
接種間隔が2か月を超えた場合、6か月後までに2回目を接種します。
2023年6月に適応が拡大になり、帯状疱疹に罹患するリスクが高いと考えられる18歳以上の人も接種対象となりました。以下のような状態の人を指します。
- 疾病または治療により免疫不全である人、免疫機能が低下した人または免疫機能が低下する可能性がある人
- 上記以外で、医師が本剤の接種を必要と認めた人
また、このような状態にあり、ワクチン接種スケジュールを短縮することによりベネフィットが得られる場合には、1回目の接種から2回目の接種まで間隔を1か月まで短縮することができます。
ワクチンの副反応
他のワクチンに比較して局所性副反応の頻度は高いですが、いずれも3日前後で消失することが分かっています。
ワクチンの禁忌
当ワクチンに対しての強いアレルギー症状を起こしたことがある場合以外には禁忌はありません。
B型肝炎ワクチンについて
商品名:ヘプタバックス-Ⅱ®、ビームゲン®(注 0.25ml 0.5ml)
予防できる病気 | B型肝炎 |
ワクチンの種類 | 不活化ワクチン |
定期/任意 | 定期接種(1歳未満) B型肝炎キャリアの母から生まれた児への接種は保険診療扱い(*1) |
任意接種(上記以外) | |
接種回数 | 3回 |
接種量 | 10歳未満:0.25ml 10歳以上:0.5ml |
接種間隔 | 4週間隔で2回、更に1回目から20-24週を経過した後に1回 |
ワクチンの効果
- 世界で初めて実用化された「がん予防ワクチン」です。
- 母子感染予防対策により、垂直感染(母子感染)はとても減少しました。
- 水平感染予防として2016年より定期接種化されました。
- 乳児期にB型肝炎ワクチンを接種すると、成人になってから接種するよりも抗体獲得率が高く(免疫がつきやすく)、接種効果が高いことが証明されています。ワクチン3回接種後の防御効果は20年以上持続すると言われています。
どんな人にお勧め?
- 定期接種対象者だけでなくすべての年齢で推奨されます。
全ての年齢に水平感染の可能性があり、保育園での集団感染やコンタクトスポーツ(*)での感染もあります。
(*)コンタクトスポーツ:必然的に相手の選手と肉体的接触があるスポーツ。
サッカー、レスリング、柔道、 空手、ハンドボール、ボクシング、バスケットボール、水球、ラグビーなど - 乳児期の感染でも生涯にわたり持続感染を起こす可能性があり、幼少期感染ほどキャリア化しやすく、また乳児期に接種した方がワクチン効果が高いことから、特に低年齢での接種がお勧めです。
- 成人では、B型肝炎ウイルスキャリアの家族がいる場合、血液や体液に触れる機会の多い仕事(医療従事者、救急隊員、警察官、保育職員、介護職員など)に就いている人は、特に接種が推奨されます。
- また、性行為感染症の一つですので、性的な行動のある(Sexually active)すべての人にも推奨します。
接種スケジュール作成のポイント
定期接種では、生後2か月よりヒブワクチンや小児肺炎球菌ワクチンなどと同時に接種開始するとスケジュールが調整しやすくなります。
ワクチンの副反応
ワクチン接種による一般的な副反応以外に、B型肝炎ワクチンに特異的な副反応報告はありません。
ワクチンの禁忌
- B型肝炎ワクチンで強いアレルギー症状(アナフィラキシー)を起こしたことがある場合
- 明らかに発熱している人
- 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな人
- それ以外に予防接種を行うことが不適当な状態にある人
ワクチンについてもっと知りたい方へ
ワクチンについて
ワクチンとは、病原性(毒性)を完全になくしたり弱めたりした病原体の一部などを接種することで、免疫システムが次の病原体の侵入に備えられるようにして、重篤な感染症を予防する薬です。
ワクチン接種後に病原体が侵入してもこのような免疫システムの備えによって速やかに病原体を攻撃排除することができます。
ワクチンを接種する次の病原体の侵入に備える病原体が侵入しても速やかに排除できる
ワクチンの作用
ワクチンを接種すると、樹状細胞が病原性(毒性)を完全になくしたり弱めたりした病原体の一部の情報を検知し、ヘルパーT細胞に情報を伝えます。免疫の司令官であるヘルパーT細胞は、キラーT細胞に敵への攻撃を依頼し、B細胞には武器となる抗体をつくるように指示します。B細胞は形質細胞となり抗体を大量に生産します。同時に、メモリーB細胞、メモリーT細胞が作られます。
このようにワクチンを接種する事によって免疫システムが次の病原体の侵入に備えられるようになり、将来、実際の病原体が体内に侵入した時に素早く反応し、病原体を排除できるようになります。
ワクチンの種類
ワクチンは大きく、生ワクチン、不活化ワクチンの2つに分類されます。これらの主な違いは、作り方です。
生ワクチンは、毒性や病原性を低下させた(生きている)細菌・ウイルスをそのままワクチンとして用います。不活化ワクチンは、毒性や感染力を失った(生きていない)細菌・ウイルスを利用したものです。
生ワクチンの働き
生きている細菌・ウイルスの毒性や感染力を弱めて作ったワクチンです。生きた病原体を体内に接種するため、実際にその病気にかかったときと同じように免疫システムが働き、強い免疫がつきます。その分、接種回数が少なく済みます(通常1 ~ 2 回)が、接種後に軽い症状(発熱など)が出ることがあります。免疫が低下した人に投与すると、感染症を発症し重篤化することがあるので、接種することはできません。
<対象となる病気>
ウイルス:麻しん(はしか)、風しん、みずぼうそう、おたふくかぜ、ロタウイルス感染症 など
細菌:結核
不活化ワクチンの働き
細菌・ウイルスを加熱や薬剤などで処理し、毒性や感染力をなくしたもの、または細菌やウイルスの成分(タンパクや遺伝情報など)で作ったワクチンです。細菌やウイルスが体内で増殖することはないため、免疫が低下した人にも生ワクチンより安全に投与できますが、十分な免疫をつけるのに複数回の接種が必要です。
<対象となる病気>
ウイルス:B型肝炎、A型肝炎、インフルエンザ、日本脳炎、ヒトパピローマウイルス感染症、ポリオ など
細菌:百日せき、ヒブ感染症、肺炎球菌感染症、髄膜炎菌感染症 など
2つのワクチンの違い
生ワクチン | 不活化ワクチン | |
---|---|---|
有効成分 | ウイルス、細菌を弱毒化し、そのまま使用 | ウイルス、細菌、毒素などを不活化したもの |
メリット | 通常1から2回の接種で免疫ができる | 感染は起きない 生ワクチンよりも安全性が高い |
注意点 | まれに軽い感染症を起こすことがある ※妊婦や免疫機能が著しく低下した人では接種できない |
免疫をつけるまで複数回(通常3~4回)の接種が必要 |
別の種類のワクチンを接種する場合の接種間隔
あらかじめ混合されていない2種以上のワクチンを別々に接種する場合には、通常、生ワクチンの接種後、27日(4週間)以上の間隔をあけて次のワクチンを接種します。
また、不活化ワクチンの接種後、6日(1週間)以上の間隔をあけて次のワクチンを接種します。
集団免疫について
集団免疫 herd immunity ~社会全体の感染症に対する抵抗力~
集団免疫とは、ある感染症に対する社会全体の抵抗力のことをいいます。
感染症は人から人に感染するため、集団免疫が低いと、ひとからひとに感染し、社会全体でより多くのひとが感染してしまいます。逆に集団免疫が高いと、感染の広がりが小さくなり、社会全体を防衛することになります。
たとえば、妊娠中に予防したい病気のひとつに風疹(三日ばしか)があります。妊婦さんが風疹にかかると、赤ちゃんに障害が残ることがあるため注意が必要です。本来であれば、妊婦さん自身がワクチンで風疹を予防できればよいですが、残念ながら妊娠中は生ワクチンである風疹ワクチンを接種することができません。しかし、家族や職場、さらには街全体のひとりひとりが風疹ワクチンを打ち、集団免疫を高めることで妊婦さんに感染することを予防することができます。
この考え方を、繭(まゆ:cocoon)のように守るという意味で、コクーニング(cocooning)と呼びます。感染症に弱い人たち、もしくは、なんらかの事情でワクチンを打てない人たちを、周囲のひとたちが守る、というイメージです。
集団免疫を高めるには?
そもそも集団免疫はどのようにすれば、高めることができるのでしょう?
そのためには、ひとりひとりが抗体を持つことが重要です。抗体とは、ある感染症と戦うための免疫の記憶のことで、病気にかかるか、ワクチンを接種することで獲得することができます。感染症の中には、病気になることで命を失ったり、大きな後遺症が残ったりするものがあるので、ワクチンで抗体を得る方が安全です。
ワクチンを接種すると、体の中に免疫の記憶(抗体)が残るので、いざ本物の病原体が体に入ったときに、体はその記憶をもとに戦います。これによって、病気が軽くすんだり、病気自体にかからずにすむのです。
ワクチンによる集団免疫
一例として、麻疹(はしか)があります。
麻疹は紀元前8000年から3000年ごろに中東で定着し、欧州では一般的であったとされます。しかし1492年にコロンブスが新大陸に到達、16世紀にスペイン人らがカリブ海、メキシコ、中米に移住したときに麻疹ウイルスを持ち込み、それまで誰も麻疹にかかったことのなかった先住民で広がり、たくさんの人を死亡させ、人口を激減させたと言われています。しかし1963年に麻疹のワクチンが開発され現在、世界中のほとんどの国々の子どもは、ワクチンを公費(国の負担により無料で)で接種することができるようになりました。ワクチンを接種して抗体を持った人の割合が増えると、その集団では麻疹の流行が起こりにくくなります。
つまり、ある病気が流行したとしても、ワクチンを打って抗体を持つ人が多ければ多いほど、感染がより広がりにくくなり、社会を防衛することにつながります。
ワクチンを打てない人たちを繭(まゆ)のように守る ~コクーニング~
つぎに集団免疫がどのように働くのかを、図で見てみます。
下の図はある集団における感染症の広がりを示しています。青は抗体をもっていなくて元気な人、黄色は抗体をもっていて元気な人、赤は抗体をもっていなくて感染し、感染力があるひとです。
誰も抗体をもっていない集団に、感染力のある赤い人が2人いるとあっという間に感染が広がります(A)。抗体を持っている人が何人かいると、感染症は抗体を持っていない青い人たちを介して広がります(B)。さらに、抗体をもっている黄色い人が大多数を占めるようになると(C)感染は広がらず、抗体をもっていない少数派の青い人たちも感染しません。
この抗体を持った黄色い人になるために有効なワクチンですが、中には様々な理由でワクチンを打てない人もいます。
冒頭でお伝えしたように、たとえば1歳未満の子どもや妊婦は、水痘(水ぼうそう)、麻疹(はしか)、風疹(三日ばしか)などの生ワクチンを打つことができません。そのような人たちを守るためには、同居する家族や、同じコミュニティの人たちがワクチンを打つことで、彼らに感染するのを防ぐことができます。
繰り返しになりますが、この考え方を、繭(まゆ)のように守るという意味で、コクーニング(cocooning)と呼びます。
図1 wikipediaから転載
基本再生産数と集団免疫
では、ある集団で、感染症が広がらないためには、どれくらいの割合の人が抗体を持てばよいのでしょうか。
これを示しているのが集団免疫閾値(いきち)です。
たとえば上に述べた麻疹(はしか)の場合は、おおむね95%以上の人が抗体を持っている必要があります。これは感染症にかかった一人が何人に感染させるかの平均人数を示した基本再生産数(R0、アールノート)をもとに「集団免疫閾値=1-1/R0(%)」の式で、算出することができます。
たとえば麻疹の基本再生産数は12~18(1人から約12~18人の人に感染する)ので、1-1/18=0.94となり、94%です。一方、おたふくかぜの基本再生産数は4~7なので、1-1/4=0.75(75%)と分かります。つまり、感染力が強い感染症の感染拡大を予防しようと思うと、たくさんの人が抗体を持っている必要があるのです。
なお実際には、ひとりの感染者が生み出す感染者の平均人数は、年齢、場所、行動など、集団を構成する人たちの背景で大きく変わります。この考え方はあくまでも理論的なものであり、実際の応用にはさらに複雑な理論が用いられることに注意が必要です。
図2 各感染症の基本再生産数
まとめ
ここでは、ある集団を感染症から守るための、集団免疫という考え方をご紹介しました。
抗体を持つ人たちを増やすためには、感染症にかかるだけではなくワクチンを打ったことがある人たちを増やすことが有効です。
またこれによってワクチンを打てない人たちを守る(コクーニング)ことにもつながります。
ワクチンが普及すると、その病気にかかりにくくなるため、その病気が流行しなくなったように見えます。しかし実は陰ながらワクチンが守ってくれているのです。
そういった意味で、ワクチンは社会を守る縁の下の力持ち、ともいえるかもしれません。
定期接種と任意接種
予防接種には、法律に基づいて市区町村が主体となって実施する「定期接種」と、希望者が受ける「任意接種」があります。
接種費用は、定期接種は公費で無料ですが(一部で自己負担あり)、任意接種は自己負担(一部市町村の補助あり)となります。
市区町村が実施する予防接種の種類や補助内容の詳細については、市区町村に確認しましょう。
定期の予防接種による健康被害が発生した場合には、救済給付を行うための制度がありますので、お住まいの市区町村にご相談ください。
任意の予防接種によって健康被害が起こったときは、独立行政法人医薬品医療機器総合機構法による救済制度があります。
ワクチンの副反応について
ワクチンの予防接種は、わたしたちや社会を感染症から守るために大切な予防的な方法です。しかし、ほかの医薬品や食品などと同じ様に副作用が起こるリスクはゼロではなく、とてもまれですが健康に被害をおよぼすことがあります。
一方、ワクチンの予防接種をしないことで病気にかかって健康に被害をおよぼすリスクもあります。つまり、ワクチンをしてもしなくても、どちらの場合もリスクはゼロにはなりません。ワクチンをした場合のリスクとワクチンをしなかった場合のリスクを比べて、ワクチンをしなかった場合のリスクが大きい(ワクチンをするリスクの方が小さい)ため、ワクチンは予防接種として使用されています。
ワクチン接種による副反応(副作用)がおこった場合には、医療者による報告制度や健康被害時の救済制度があります。副反応が疑われるときや副反応について心配があるときは、予防接種をした医師にご相談ください。
「有害事象」「副作用」「副反応」はなにが違う?
「有害事象(ゆうがいじしょう)」「副作用」「副反応」、これらはワクチン接種に関連して使用される言葉です。
「有害事象」や「副作用」は、ワクチンを含む医薬品や手術などの医療行為に関連して使用され、「副反応」はワクチン接種に関連したことがらに限定して使用されます。どちらも「ワクチン接種をしたあとに起こった症状」に対して使用される言葉ですが、しばしば混同されたり、誤解されて使用されていることがあり、注意が必要です。
ある原因があって、ある出来事がおこったとき(結果)、その原因と結果の関係を因果関係(いんがかんけい)といいます。例えば、ワクチンを打った(原因)腕のところが赤く腫れた(結果)とき、腕が赤く腫れたことはワクチンが原因であるため、ワクチンと赤く腫れたことには「因果関係がある」といえます。しかし、ワクチンを打ったあとに雨が降ったとき、雨が降ったことはワクチンが原因ではない(ワクチンとは関係ない)ため、「因果関係はない」といえます。どちらの場合も出来事がおこる前にワクチンをうっているため、ワクチンと出来事との間には「時間的な前後関係がある」といえます。
この「前後関係」があることと、「因果関係」があること/ないことの判断は、科学的に検討することが大切です。
有害事象
因果関係の有無を問わず、ワクチン接種など医薬品の投与や手術や放射線治療など医療行為を受けたあと患者(ワクチンを接種されたひと)におこった医療上のあらゆる好ましくない出来事のことをいいます。医療行為と有害事象との間に時間的に関連がある、前後関係はあるが、因果関係の有無は問わないということになります。そのため有害事象には、ワクチン接種後に偶然あるいは別の原因で生じた出来事も含まれます。しばしば、この時間的な前後関係をただちに因果関係であるかのようにメディアが報じたり、わたしたちがそのように誤解してしまうことがあることに注意が必要です。
副作用
治療や予防のために用いる医薬品の主な作用を主作用といい、主作用と異なる作用を副作用といいます。広い意味での副作用(side effect)には、人体にとって有害な作用と有害でない(好ましい、肯定的な)作用の両方が含まれます。一般的には医薬品による副作用に対しては、有害な作用である狭い意味での副作用(adverse drug reaction)が使用されます。医薬品と副作用の間には前後関係があり、また副作用は医薬品の「作用」であるため、医薬品と副作用(による症状)の間には、因果関係があるということになります。
副反応
ワクチン接種の主作用(ワクチン接種の目的)は、ワクチン接種によって免疫反応を起こし、ワクチンが対象とするVPD(Vaccine Preventable Diseases:ワクチンで防げる病気)に対する免疫を付けることです。一方、ワクチン接種に伴う、免疫を付けること以外の反応や接種行為による有害事象を副反応といいます。言い換えると副反応とは「ワクチン接種による(狭い意味での)副作用と接種行為が誘因となった有害事象」のこととなります。そのため、ワクチン接種と副反応の間には前後関係があり、因果関係があるということになります。
表1 有害事象、副作用、副反応の違い
概要 | 因果関係 | 前後関係 | |
---|---|---|---|
有害事象 | 医療行為のあとに生じた医療上の あらゆる好ましくない出来事 |
有無を問わない | あり |
副作用 | 医薬品の主作用と異なる作用
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あり | あり |
副反応 | ワクチン接種による(狭い意味での)副作用と 接種行為が誘因となった有害事象 |
あり | あり |
副反応・有害事象の要因と症状
副反応・有害事象の主な原因と症状を表2に示します。
1. 不活化ワクチンの一般的な副反応として、接種した抗原・アジュバンドやワクチン構成成分等でおこった炎症による局所反応(皮ふの発赤、皮ふが硬くなる、痛みなど)や全身反応(発熱、発疹など)があります。また、まれ(数十万〜100万分の1の確率)ではありますが重い副反応として、アナフィラキシー(重いアレルギーの症状)や脳炎・脳症などがあります。これらの副反応については、予防注射をする前に医療者から説明を聞いてください。とくによくおこる一般的な副反応については、症状が出現した時の対応(表3)まで含めて説明をうけてください。また、接種後のアナフィラキシーなどに対応するため、接種後30分は院内で経過観察を行ってください。
2. 生ワクチンでは、ワクチンによる弱い感染によって生じる副反応があります。
なお、局所の発赤や発熱などのよくおこる副反応は、軽い症状であるため、それ単独では予防接種後副反応疑い報告基準における医療者の報告義務規定にはあたりません。
表2 副反応・有害事象の主な原因と症状
ワクチン製剤の成分が 原因の副反応 |
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接種行為や誤接種に 伴う有害事象 |
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表3 よくみられる副反応の経過と対応
おこる割合・経過 | 対応 | |
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注射したところの 発赤・腫れ・硬結 (皮ふが硬くなる) |
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発熱 |
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予防接種後の健康被害に対する救済制度について
ワクチンの予防接種は、わたしたちや社会を感染症から守るために大切な予防的な方法です。しかし、ほかの医薬品や食品などと同じ様に副作用が起こるリスクはゼロではなく、とてもまれですが健康に被害をおよぼすことがあります。そのため、予防接種によって健康被害を受けた方に対して公的な救済制度が設けられています。
救済制度は、定期接種、任意接種によって制度が異なりますが、どちらの場合も健康被害を受けた本人や家族による申し出が必要です。その際に医師は診断書や証明書の作成に協力します。
ある原因があって、ある出来事がおこったとき(結果)、その原因と結果の関係を因果関係(いんがかんけい)といいます。ワクチン接種と健康被害との間に因果関係が認められた場合、つまりワクチン接種が原因で健康被害がおきたと認められた場合に救済給付が実施されます。給付の種類には、①医療機関での治療に要した医療費や医療手当(医療を受けるために要した諸費用)②障害が残った場合の障害児養育年金または障害年金③死亡時の葬祭料および一時金、遺族年金がありますが、各制度によって給付額は異なります。
なお、国内未承認ワクチン(いわゆる輸入ワクチン)に対しては、輸入業者が独自の補償制度を設定している場合もありますが、これらの公的な制度は適応されないことにも注意してください。
1) 定期接種および臨時接種の場合:予防接種健康被害救済制度
予防接種健康被害救済制度は、予防接種法に基づく定期の予防接種(定期接種)により健康被害を受けた方を救済するための公的な制度です。申請窓口はお住まいの市町村になります。
定期接種を受けた方に健康被害が生じた場合、対象となる予防接種と健康被害との因果関係があるかどうかを疾病・障害認定審査会で個別に審査し、因果関係が認定された場合に健康被害に対して給付が行われます。
2) 任意接種の場合:医薬品副作用被害救済制度および生物由来製品感染等被害救済制度
医薬品副作用被害救済制度および生物由来製品感染等被害救済制度は、独立行政法人医薬品医療機器総合機構法(PMDA法)に基づく公的な制度です。 これらの制度は、医薬品等を適正に使用したにもかかわらず発生した副作用による入院が必要な程度の疾病や日常生活が著しく制限される程度の障害などの健康被害を受けた方に対して、医療費等の給付を行い、被害を受けた方の迅速な救済をはかることを目的としています。どちらの制度が適用されるかは健康被害の内容や原因によって異なりますが、申請窓口はいずれもPMDA(相談窓口の電話番号:0120-149-931)になります。
なお、自治体によっては「全国市長会予防接種事故賠償補償保険」に加入している場合があります。詳細は各自治体にお尋ねください。
医薬品副作用被害救済制度および生物由来製品感染等被害救済制度は、独立行政法人医薬品医療機器総合機構法(PMDA法)に基づく公的な制度です。
これらの制度は、医薬品等を適正に使用したにもかかわらず発生した副作用による入院が必要な程度の疾病や日常生活が著しく制限される程度の障害などの健康被害を受けた方に対して、医療費等の給付を行い、被害を受けた方の迅速な救済をはかることを目的としています。どちらの制度が適用されるかは健康被害の内容や原因によって異なりますが、申請窓口はいずれもPMDA(相談窓口の電話番号:0120-149-931)になります。
予防接種後の健康被害救済制度の違い
定期接種および臨時接種の場合 | 任意接種の場合 | |
---|---|---|
制度名と法律 | 予防接種健康被害救済制度 (予防接種法) |
医薬品副作用被害救済制度または 生物由来製品感染等被害救済制度 (独立行政法人医薬品医療機器総合機構法) |
給付の請求者 | 本人または家族 | 本人または家族 |
申請窓口 | 市町村 | 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA) 電話番号:0120-149-931 |
給付額(死亡時) | A類・臨時 4530万円※(死亡一時金) B類疾病 約754万円※(遺族一時金) |
約754万円※(遺族一時金) |
※2023年4月時点
- 院長
- 松下 昌直
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